こんにちは、Corporate IT/Business ITを担当している足立 です。
この記事はEnigmo Advent Calendar 2021の 2日目の記事です。
エニグモでは1人目のコーポレートIT担当として未着手な社内IT環境をコツコツ整備してます。 世間一般的には情報システム(情シス)と呼ばれるポジションです。
昨年はコロナ対応について書きましたが、もう早いものであれから1年が経過しました。
今年はコーポレートITの未来を考えた話について書きたいと思います。
コーポレートITの未来って?
早い話、ロードマップ(中期計画)を考えた話になります。
今後、3年間で実施したいIT投資計画を策定し経営層に対し内容を共有しました。
では、何故中期計画を策定したのか?
私がエニグモに来てから2年半以上の月日が経ち、入社直後のミッションとして下記内容がありました。
それぞれについて書くと長くなるので割愛しますが、上記の目処が立った矢先にコロナ対応、オフィスリニューアルPJがあり 場当たり的な対応を続けて来ました。 とは言え外的要因が起因とした状況でしたが、エニグモの社内システムの環境は大幅に改善されたと思います。
上記の図は私が入社直後の社内システムの一部になります。 管轄が違うシステムも含まれていますが、全社的に使用する物はコーポレートITが管轄しています。
現在はコロナ対応に伴うリモートワーク環境構築の為に導入した物やオフィス リニューアル時に導入したシステムを合わせると上記の図のようになりました。
環境が大きく変わりましたが思いとしては道半ば。 まだまだ、導入しなければならない物が沢山あると感じていますが、今後も場当たり的に導入するのではなく 中期的に必要性や導入計画も立て予算についても経営層と事前に共有する事が必要と思いました。
例えば導入したい物が高額な場合に経営層も直々にOKを出す事は難しいですし、 導入したいシステムが一部だけ承認が降りたとしても会社全体でのシステム構成にバラツキが出てしまうのも 余計な投資を実行してしまう要因にも成りかねません。 モダンなシステム構成の実現、無駄な投資を防ぐ為にも中期計画が必要でした。
中期計画 策定のパートナー
私自身の中に今後、導入したいシステム構成はボンヤリとありましたが、果たして本当にその構成で良いのか?エニグモに取ってベストな構成なのか?と言う疑問がありました。 そこで中期計画を策定するにあたり外部の力を借りる事にしました。
パートナーとしてクラウドネイティブさんのご協力をお願いしました。 お願いした理由としていくつかありますが、代表的な事としては下記の通りになります。
- ベンダーフリー
- ベンダーに属されていないのでフラットな立場で様々なサービスを提案・導入が出来る
- ベンダーによっては導入提案出来る商材が決まっていたりする事があるのでフラットな立場で提案して頂ける部分に魅力を感じました。
- 自立を考えてくれる
- 支援をお願いすると基本、代行してやってくれるケースが多いですが基本、弊社にナレッジやノウハウを残して頂けるように支援してくれます。
- また、問い合わせに関してはSlack出来る為、レスポンスが早くスピーディーに対応して頂けます。
- 強力なスタッフ
- 情シスSlack内やイベントでお見かけする強強な情シス経験者の方が参画しているので心強い。
- 尊敬する方もいらっしゃったので一度、お仕事をご一緒したい思いもありました。
元々、IdP導入はクラウドネイティブさん経由で実施する予定でしたので、同時進行で進めていく事になりました。 やはり自分が考えている構成について壁打ち出来る相手が居ることは安心感に繋がりました。
コーポレートITのMVV
中期計画を策定にあたり、経営層との話し合いの場を設けて頂きました。 IT投資を実施する為に役員がコーポレートIT部門に対してどんな目的で、どのようなチームであって欲しいのかヒアリングをさせて頂き その内容をベースにMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定し、その内容にあった計画を作る事にしました。
ヒアリング当日は役員に対してコーポレートITに対して思っている事、実現して欲しい事を兎に角、何でも良いので言って欲しいとお願いし 様々なワードが出てきました。 そのワードを元に作成したMVVが以下の通りになります。
ミッション(使命、目的)
全てのStakeholderをHappyに
ビジョン(将来像)
社員と組織のValue実現をITで支えるチーム
バリュー(スタイル)
「 Location Free 」 「 Always update」 「 Balancing productivity and security」
ミッションである「全てのStakeholderをHappyに」は代表である須田さんのお言葉でした。 ヒアリング当日はワードが出てこないのでは無いのかと懸念してましたが、予想とは裏腹に3人の役員が思いの丈をぶつけて頂きました。 中でも「従業員だけでなく、協力会社の方々、BUYMAユーザー、パーソナルショッパーなどエニグモに関わる全てのStakeholderがHappyになる環境であって欲しい」とお話して頂いた時はミッションはコレしかないと感じました。
ビジョンである「社員と組織のValue実現をITで支えるチーム」はエニグモの企業理念にある3つの価値基準を大切する行動指針を後押し出来るチームである事を示しました。
セルフスターター
他人や環境に左右されず、自ら目標を見つけ引き金を引き、突き進める人
アウトパフォーマー
自分の強みを鍛え、常識、限界、期待値を超えていく人
チームビルダー
”日頃”のチーム作りと”実践時”のチームパフォーマンスに貢献できる人
最後にバリューについては3つの指針にしました。
Location Free
コロナ禍後は会社を身軽にする事に注視し、物は持たずPC端末とインターネット回線があれば世界中どこでも業務が出来る環境の実現を目指す事にしました。
Always update
次から次へと新サービス、新しいシステムが出てきます。既存の環境に満足せずに常にアップデートし続ける事を目標としました。
Balancing productivity and security
管理出来ないツールやサービスが増えると、そこがセキュリティホールになる危険性がありますが、無闇矢鱈に規制すると生産性が低下します。 矛盾した話になりますが、「生産性と安全性」を両立した構成を目指す事にしました。
MVVについては無くても中期計画は策定出来ますが、私はあった方が良いと思っています。 経営層とコーポレートITの間でチームの方向性について同じマインドであった方がより良い組織になると感じるからです。
リスクと課題の洗い出し
エニグモにある想定されるリスクや課題の洗い出しに着手し懸念点については全てお話し必要な対応を可視化。 それに基づき必要なソリューションをマッピングしていきました。 弊社のセキュリティに関わる部分になるので、詳細については書くことが出来ませんが、箇条書きでも良いので懸念点をメモしておく事をオススメします。
ソリューションの選定に基づきロードマップへ反映しました。
また、概算費用を算出する為、必要ライセンス数の洗い出し、定価ベースでの費用感を算出しました。 大凡の金額感だとしても、これだけの費用がかかるのかと思うと震えました。
未来へ
課題や懸念点、予算感を取りまとめてロードマップにし役員へ共有を行いました。 役員からは「概ね、agree」と言われて、同意して頂いたのでほっとしました。
今後についてはフェーズ毎に改めて詳細なシステム構成案、費用感、検証を実施し役員へ最終提案を行います。 より快適でセキュアな環境構築の為に日々、精進していきたいと思います。
明日の記事の担当は サーバーサイドエンジニアの竹本さんです。お楽しみに。
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