男性インフラエンジニアが育児休業を取得した話

こんにちは。インフラグループの夏目です。

前回のエントリーより3ヶ月、エントリー投稿から2週間ほどで無事子供が誕生し育休期間を経て先日復職しました。

今回のエントリーでは実際に育休を取得してみてどうだったのか?といった内容を書いていきます。開発者ブログというお題目にも関わらず育休話が続いてしまい恐縮ですがお付き合いください。

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育休っていつから取るの?

いざ育休を取るぞ!と意気込んで最初に感じたのが「いつから育休を取ればいいの?」という、開始時期についての疑問でした。

女性の場合出産予定日の1ヶ月少々前から産前休業に入り、予定日が多少前後しても産後休業を経て育児休業、という流れになるのでさほど開始時期について悩む部分は少ないと思うのですが、男性は産前休業がありません。

予定日から育休取得開始ということで社内調整はしていたものの、いざ予定日になっても兆候がなかったためなし崩しに「生まれた翌日から休みます」という本人も周囲もどうしたら良いのかわからない宣言後、1週間ほど後ろ倒して生まれたので育休開始、というスケジュールになってしまいました。

実のところ育児休業の法令上は予定日から取得可能なため、気兼ねなく育休開始としてもまったく問題ないのですが、生まれていないのに休業して日がな一日何をしていたらいいんだ…?という戸惑いがあり、育休に踏み出せませんでした。

ただ、人事総務的な観点からはいたずらに後ろ倒しをすると給与計算などで面倒な調整が発生するような(というか発生した)ので、やることがあろうがなかろうが当初予定日から変更するべきではなかったかな、と反省しています。

なお予定日から育児休業は取得可能なものの、育児休業給付金は出産日から起算となるようなので(詳しくは育児休業に関する各種法律をご参照ください)、そのあたりも踏まえて調整するのがベターだと思われます。

育休ってどれくらい取るの?

いざ育休が始まり、体力がまだ本調子でない妻のサポートをしつつ日々の育児におおわらわになって1ヶ月が経過したあたりで、次は「これ育休期間2ヶ月の予定だったけど全然足りないんじゃないか…?」という疑問が生じました。

新生児期は授乳やおむつの回数が多く手がかかるから、大変な時期を乗り越えれば…と思ったのですが、乳児期になっても手がかかることには変わりなく、大変じゃない時期など存在しません。

たとえば「首が座るまで」といった身体的な発達状況を目安にするのもわかりやすくて良いかなとは思ったのですが、いつ頃にできるようになるかはまちまちで、「復職時期は子供次第です」という状態は自分も周囲もどうしたら良いのかわからなくなってしまいます。

自分の場合は結局1ヶ月半頃に不安を感じた妻から「もっと伸ばせないの?柔軟に調整できるんでしょ?」と聞かれたものの「いや2ヶ月って一応決めてたし仕事の勘も忘れちゃうから…」とやや強引に押し切って当初予定通り2ヶ月で育休終了としました。

これは振り返ってみれば良い判断ではなかったと反省しています。生まれた時期や家庭環境によってまちまちになるかとは思いますが、極力調整して取れる限り取るのが家庭内平和のためにも最善です。

育休取ってみてどうだった?

当初育休を取るぞ!と決意したときの自分のスタンスは「妻には育児に専念してもらって、他の家事は全部自分が巻き取る」という、振り返ってみれば寝言のような方針だったのですが、当然ながら育児を1人でやりおおせるわけがなく。

2人がかりで育児の合間にそれぞれできる範囲で家事をするという状態がしばらく続き、育休終了1週間前くらいからワンオペ状態を意識して徐々に分担して、という形で慣らし運転をして育休を終えたものの、生活のスタイルについては現在も模索しているところです。

近隣にサポートしてくれる家族や友人がいたり、里帰り出産をするのであれば負担も軽減できるかと思いますが、核家族な我が家の事情と現在の社会状況を鑑みると、育児休業を取って(取れて)本当に良かったなと感じています。

人によっては出産後数日や1週間程度ちょっと手伝う程度というパターンも少なくないとは思うのですが、自分の場合は子供と接している期間が短いといざというときに勝手がわからず、足手まといになったであろうことは想像に難くありません。

また、取得前に予期していた通り…というか予期していた以上に生活のすべてが子供を中心として回るようになり、そのことに慣れるためにも育休期間は大変有用でした。

業務面ではどうだった?

育休取得前のエントリーではカオスエンジニアリングが云々と言っていましたが、メンバーが一人抜けた程度で大きな支障が出るわけもなく、引き継ぎが十分だったかどうかはさておき概ね問題はなかったという認識です。

自身の関わっているプロジェクトがある程度峠を越えたタイミングだったこともありますが、それ以上にタスクを引き継いでくれたチームメンバーがよしなに捌いてくれた部分が大きく、あらためて環境に恵まれているなと思いました。

他方で、リモートワークが定着したことと育児の疲弊からついつい社内Slackを眺めてちょっかいを出してしまうことが二度三度あり、これについては労務管理の観点からは褒められた行為ではないため、業務への未練をすっぱり断ち切る強い心が必要だという学びがありました。

準備は足りた?

以前のエントリでは必要なものをSpreadSheetで管理、TodoをTrelloで管理してこれで十分…と思っていたのですが、準備はまったく足りていなかったため現在進行系で色々と公的な申込み手続きをしたり育児グッズを買い足したりしています。

育児ブログではないので仔細には書きませんが、大雑把に導入して良かったものを以下に挙げます。

導入して良かったもの

  • ベビーモニター
    • 大きな戸建て住宅に住んでいるわけでもなし、狭小マンションで目の届くところにいるから必要ないかと思っていました。しかし、逆に生活圏内に子供がいるからこそ生活音や照明に気を使う日々に疲れ果て、適切な距離を保ちつつ様子を見るためにRaspberryPiでベビーモニターを作りました。
    • RPi Cam Web InterfaceというWebインタフェースを導入したため、市販のベビーモニターと違って専用のモニターユニット不要でPCやスマートフォンでどこからでも子供の様子が見れる、という完璧なソリューションが実現しました。
  • 育児記録アプリ:ぴよログ
    • 授乳時間や睡眠時間などありとあらゆる育児項目を夫婦間で記録共有・グラフで可視化できるのはもちろん、Apple Watchウィジェットからも記録ができるといった便利さで、このアプリなしでの育児は考えられないほどです。

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ベビーベッド側面から俯瞰する形でカメラを取り付けています。カメラとは別の位置から赤外線LEDも照射しているため、夜間でも様子が見えて安心です

気軽に育児休業を取ろう

家庭によっていろいろと事情はあるかと思いますが、上に挙げたように社会的な潮流や時勢からもこれまで以上に育休を取ることが推奨され、社会制度も整備されて金銭面の不安も軽減されていくことと思われます。

デメリットよりもメリットが多く、家族で濃密な期間を過ごせるのは間違いないので、ぜひ気軽に育児休業を取得されてみてはいかがでしょうか。

ちなみにこれはまったくの余談なのですが育休の2ヶ月間で3kg痩せました。日々成長するダンベルを使っていると強制的に鍛えられるので健康面でも育休はおすすめです。


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