サーバーサイドエンジニアの岡本です。BUYMAの出品者向け機能の開発を担当しています。
弊社のエンジニアチームでは、昨年後半からいわゆる「お問い合わせ対応」の組織的な取り組みを行っておりますので、少しではありますがその取り組みについて紹介したいと思います。
エニグモにおけるお問い合わせ対応
これまで社歴の長いエンジニア数名が対応することが多かったのですが、エンジニア組織体制の見直しに伴い、CS対応の運用方針に関してもテコ入れを行うことになりました。
特定のメンバーがお問い合わせに対応することで他のメンバーに対してナレッジを共有する機会が少なくなり、お問い合わせ対応が属人化してしまうという問題を抱えていました。
BUYMAは機能ごとに大きくSELL/BUY/SI*1の3チーム(以下、ドメインと呼ぶ)に分割している*2ので、各ドメインから一次担当を行うメンバーを選抜し、ドメインごとにお問い合わせに対応する運用を行うようにしました。
運用開始から半年以上が経過しましたので、振り返りを行います。
お問い合わせ対応の流れ
お問い合わせ対応で取り組んでいることは以下になります。
- 一次対応
- 再発防止策の検討
- ナレッジ共有のためのドキュメント作成・定期チケットの作成
- 休みの共有・緊急時対応への備え
調査
カスタマーサービスチーム(以下、CSチーム)の方がCS対応用のチケットを作成いただき、Slackで連絡していただきます。それをみて対応できそうなメンバーが順次チケットの内容を確認します。
不具合の報告の場合は、弊社で管理しているお客様のアカウント情報をもとにアプリケーションサーバのログを追跡したり、仕様の調査を行います。調査が終わればチケットに調査内容を記載した上でCSチームの方に連絡をします。ここで、チケット作成から一次調査完了までのスパンをできるだけ短くできるように各自心掛けています。CSチームの方が調査が難航する場合もありますので、その場合はお断りを入れた上で調査を続けます。
調査の上でアプリケーションコードの修正が必要な場合は対応を行います。別途起票をして対応することが多いです。
データ補正が必要な場合は修正用のSQL文を作成し、レビューを経た上で本番のDBサーバに対して実行します。
対応したチケットはスプレッドシートに記載をして、ふりかえりを行う際や別のお問い合わせの調査を行う際に活用しています。
調査をしてみて、対応した内容や参照したログ、実行したコマンドなどなどをesa上のドキュメントに記す取り組みも実施しています。ドメインごとに整理でき、とても良いと感じています。
休日の対応
有給休暇を取る場合は事前にドメイン内で伝えておき、別のメンバーが対応できる体制を整えています。
また極めて稀ではありますが、土日祝日に緊急対応が必要な場合がありますので、待機できるメンバーを予め選出しています。
身に付いたことや改善点など
先日、お問い合わせを担当するメンバーに意見を聞き、これまでの取り組みを通じて身についたことや今後の課題などを話しました。
身に付いたこと
今後改善できそうなこと
- 個人的なマインドセット
- 寄せられるお問い合わせに怯まず淡々とやる
- 依頼を受けてから返答するまでの時間の短縮・判断力の向上
- 組織的仕組みづくり
- 属人化しないために調査手順ドキュメントや仕様の拡充
- お問い合わせ対応のリードタイム計測
- バグ傾向の分析
- お問い合わせ報告が多い機能を分析し、改善につなげる。
- 定期チケットの作成
- 個人的なマインドセット
プラスになる点として、BUYMA及びECサイトのドメイン知識が身につくのは大きいと思います。私も入社して3年目となり、担当している出品者向け機能について少しは知っていると思いますが、まだ把握し切れていない仕様・機能は多くあります。特に決済や配送方法は難しい…。日々のお問い合わせ対応を通じて知見をアップデートしています。
改善点は様々ありますが、隔週で定例会議を行っており、日々改善に向けて取り組んでいます。
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