エンジニアリングマネージャーが語るBUYMA開発の魅力~事業志向と技術志向が両立する環境~

国内最大級の海外ファッションECサイトBUYMA(バイマ)」を運営するエニグモ

今回は、エンジニア組織を支えるエンジニアリングマネージャーとして、プロジェクト推進からメンバー育成まで幅広く携わる穴澤さんにインタビューしました。これまでのキャリアやエニグモに入社した経緯、現在の役割、そして「BUYMA」の開発に携わる魅力について伺いました。

これまでのキャリアとエニグモに入社した経緯を教えてください

前職では、オンライン英会話サービスを開発する会社でWebサービス開発チームのリーダーを務めていました。

サーバーサイドエンジニアとして英会話レッスンの予約システムや決済機能のメンテナンスからスタートし、その後はシステムの刷新やサービスの拡大期にチームリーダーとしてチームをまとめる役割を担うようになりました。スマホ向けの新規事業の立ち上げや、海外子会社で講師向けシステムを開発するなど、本当に多様な経験を積むことができました。

7年間の経験を通じて「やり切った」という手応えを感じる一方で、次はより大きな組織の成長に貢献できる環境で自分のマネジメント経験を活かしたいと考えるようになりました。そんなときに出会ったのがエニグモです。

面談や選考で話を伺ううちに、ここなら自分の強みを活かし、組織づくりにも携われると感じ、入社を決意しました。選考の中で多くのエンジニアメンバーと直接話せたことも、とても印象に残っています。

実はエニグモに入社する1年前に一度縁があり内定が出ていたのですが、当時は転職のタイミングを見直すことにし、辞退していました。改めて転職を考えているタイミングでエニグモの人事部長から再度声をかけていただき、入社した経緯があります。

現在のBUYMA」のエンジニアリングマネージャーとしての役割を教えてください

現在はエンジニアリングマネージャーとして、大規模プロジェクトの推進やメンバーのフォローアップ、組織づくりと幅広く関わっています。

BUYMAの開発組織は「BUY(購入者向け機能)」「SELL(出品者向け機能)」「SERVICE INFRA(決済や配送などの基盤機能)」の3つのドメインに分かれています。ドメインはエンジニア・デザイナー・ディレクター・データアナリストなど職能横断チームで、私はその中でドメインヘッド(Domain Head)として、ビジネス側との折衝や全体のマネジメントを担っています。各ドメインはミッションの近い複数のSquad(開発チーム)の集合体であり、チームごとにKPIを設定し、事業やユーザーの課題解決に向けたプロジェクトを進めています。

プロジェクトの推進については、大小様々な案件で、多くの関係者が関わる複雑なプロジェクトに関わることが多いです。
エニグモでは、大型セールや複数の領域(ドメイン)にまたがる大規模開発のような施策は、部署を横断する全社的なプロジェクトとして推進しています。

実際の開発は、基本的に各担当のエンジニアに任せていますが、プロジェクトを迅速に進める中で意見が滞りがちな場面では、「いつ、誰が、何を、どこまでやるのか?」を明確に整理し、進行をサポートする役割を担うこともあります。

また、プレイングマネージャーとして、自らも手を動かす場面を持つようにしています。そうすることで組織全体のボトルネックや開発メンバーの抱える課題を肌で感じることができます。自分も開発しながら組織全体のことを見るというバランス感が、エニグモのエンジニアリングマネージャーの面白さだと感じています。

それ以外にも、チームメンバーとの1on1や目標設定といったマネジメントも行っています。日々の業務やコミュニケーションを通じて、メンバーそれぞれの特性や志向性を把握し、その強みを活かせるよう意識しています。「こうすればもっと良いエンジニアになれるんじゃないか」「このスキルを活かして、次のプロジェクトでこんな仕事ができると良いね」といったことを一緒に考え、キャリア形成のサポートも大切な仕事だと捉えています。

マネージャーとして、コミュニケーションやチーム運営で心がけていることはありますか?

メンバー自身が、自律的に考えて行動できる組織にするためのコミュニケーションを心がけています。
プロジェクトの方向性を決める際や、メンバーからの相談を受ける際には、マネージャーの中で「こう進んだ方が良い」という結論を初めから伝えすぎないようにしています。もちろん、自分で考えて適切な結論にたどり着くための情報のインプット等のサポートはします。

入社した当時、エニグモは組織として大きく成長しようとしており、採用を本格化していく時期でした。当時は採用に関わるエンジニアが限られていたため、組織として人を採用し、育成していく仕組みが必要だと感じていたため、そこで、私自身も積極的に採用活動に関わらせてもらうようになりました。

組織づくりの一つとして、若手や新卒メンバーに対しては、入社初期からメンター制度を取り入れています。
メンターと新メンバーが毎朝ミーティングを行い、進捗の共有だけでなく、悩み相談や雑談を交えられる仕組みになっています。週次でのふりかえりを通して「できたこと」「学んだこと」「次に挑戦したいこと」を整理する機会も設けています。経験の浅いメンバーもメンター制度を通して入社後1年程で独り立ちして、プロジェクトを回し始めているような人材へと成長しています。メンバーの成長というのは個人の資質や頑張りによるもので、あくまでもメンター制度はそのお手伝いであると思っています。

新メンバー全員に共通しているオンボーディングの取り組みとしては、チームのマネージャーが開発プロセスやリリース手順、組織構成の話などを入社日に直接会ってお話ししています。その後、最初は簡単なタスクを担当しながら、チームの朝会やSlackで質問などを気軽にできる体制をとっています。

※メンタリングについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
開発部門のメンタリング体制 - エニグモ開発者ブログ

これまでの経験が活きていると感じる場面はありますか?

前職での多様な開発経験と、組織づくりへの興味が、今の仕事に直結していると感じます。
システム刷新や新規事業の立ち上げを通して、技術だけでなくプロジェクト全体を俯瞰する力を養えたことは、BUYMAのような大規模サービスの開発プロジェクトの推進でも活きていると感じます。

また、入社時に「組織の成長に貢献したい」という思いがあったため、採用や育成といった組織づくりに積極的に関わることができました。
エニグモはスタートアップのようなスピード感と、上場企業としての安定性が共存している珍しい環境だと思います。

BUYMA」の開発に携わる魅力を教えてください

エニグモでエンジニアとして働く魅力は、ビジネスサイドとの距離の近さと、20年続く大規模サービスならではの技術的な挑戦の両方を追求できる点だと思います。

まず、ビジネスサイドとのコミュニケーションが活発です。
BUYMAの事業チームのメンバーは技術リテラシーが高く、「これを作ってほしい」という依頼ではなく、「どうすればこの課題を解決できるだろうか?」という形で議論が始まることが多いです。
エンジニアもプロダクトの成長を一緒に考えるビジネスパートナーとして、開発の実現可能性だけでなく、「開発目線」で本質的な解決策を提案し、要件定義から深く関与することができます。

さらに、BUYMAのエンジニアはユーザーとの距離が非常に近く、フィードバックをダイレクトに受け取れる点も魅力のひとつです。
ユーザーの声をもとに改善を重ねていくプロセスは、他の業種ではなかなか得られない貴重な経験です。

そして何より、BUYMAの開発には20年続く大規模サービス特有の難しさと面白さがあります。
BUYMAはグローバル規模で運営されており、サービスを1秒たりとも止めることができないシビアな環境下で改善・開発を進めています。
この環境で得られる「大規模トラフィックの中で本質的なスキルを磨く経験」は、スキルを磨きたいエンジニアにも最適だと思います。

また、ユーザー数が多いため、施策の効果が数値として明確に現れます。新機能をリリースした直後にABテストやデータ分析を通して成果を検証でき、短いサイクルで開発と改善を繰り返せる環境があります。
トラフィック量も大きく、データ構造も複雑なため、スケーラビリティやパフォーマンスチューニングなど、高度な設計・運用力を磨き続けられる環境です。
開発の手応えをすぐに感じながら、自分たちの手でプロダクトを進化させていける実感が持てるのは、BUYMAならではだと思います。

エニグモではエンジニアとして、どのような経験やスキルを身につけたり、キャリアを積むことができますか?

エニグモには、エンジニアの「事業・プロダクト志向」「技術志向」「マネジメント志向」といった個々の志向性に合わせた、多様なキャリアの道が明確に広がっています。

エニグモのエンジニアは、BUYMAの事業課題を深く理解した上で、開発目線でビジネス側と協議し、要件定義から開発に携われるポジションです。
プロダクトの成長にどう貢献するかを考える機会が豊富で、事業志向の方には特に大きなやりがいがあると思います。

一方で、技術を突き詰めたい方にとっても魅力的な環境です。先ほどお伝えした通り、BUYMAはアクセス数・トランザクション量ともに非常に多く、機能同士が複雑に連携する大規模プロダクトです。
そのため、コードの変更一つにも他機能への影響を慎重に考慮する必要があり、自然と質の高い開発マインドが養われます。
スケーラビリティやパフォーマンス最適化といった、大規模サービスならではの設計・運用を経験できる点も大きな魅力であり、高度な技術力を鍛え続けられます。

またキャリアパスも柔軟です。現在のエンジニア組織は、マネージャー集権からドメイン特化の“スクワッドリード”へと裁量を移譲しています。
さらに、マネージャーにならなくても「技術に特化したスペシャリスト職」として正当に評価・昇給される仕組みが整っており、カルチャーも「柔らかいやりとり」が多く相談しやすい環境です。

このように、エニグモのエンジニアは「事業志向」「技術志向」はもちろん、私のような組織を率いる「マネジメント志向」も含め、個々の強みを活かしながら成長していける環境にあります。
どんな志向を持つ方でも、可能性を広げながらキャリアアップできることが、BUYMA開発組織の最大の特徴です。

最後にエニグモに興味を持ってくださっている方へメッセージをお願いします

システム的には、長年の運用を経て、いわゆる技術的負債(矛盾や制約)も残っているのが現状です。マネージャーとして、そうした改善が難しい領域を少しずつ解きほぐし、開発者がよりスムーズに、気持ちよく開発に取り組めるような環境を整備していく必要があります。これは、エンジニア部署として継続的に推進していくべき、重要なプロジェクトだと考えています。

また、BUYMAのシステムは機能範囲が非常に広いため、各ドメインや機能領域において、より専門性を持った、俊敏に動ける組織づくりが求められています。
人の面での育成はもちろん、技術的な基盤の底上げも含めて、BUYMAのさらなる成長に貢献していきたいと思っています。

私は、「エニグモを卒業した後も『BUYMAの開発に関わっていた人は優秀だね』と思われるようなエンジニア」を育てたいという気持ちで、日々メンバーと向き合っています。

私たちの組織で培った経験が、どこに行っても価値を発揮できる高い市場価値に繋がること——それが私たちが育成において最も大切にしていることです。

エニグモにはエンジニアとしてのスキルをしっかり磨ける環境があり、力のあるエンジニアがたくさん在籍しています。そうした仲間と一緒に働く機会も多いので、自分で勉強してきた方や、スキルの高い人たちと切磋琢磨したいという方にとっても、最適な環境だと思います。
ぜひ一緒に、BUYMAの成長を支える開発組織をつくっていきましょう。