こんにちは、コーポレートエンジニア(コーポレートITチーム)の藤田です。 この記事は Enigmo Advent Calendar 2025 の15日目の記事です。
コーポレートIT(以下CO-IT)の業務において、地味ながらも非常に重要な「ヘルプデスク業務」についてお伝えします。 「どのようなツールを使って、どのようなフローで対応し、どうやってナレッジを残しているのか」 普段あまり表に出ることのない、運用の裏側をご紹介しようと思います。
自己紹介
本題の前に少し自己紹介をさせていただきます。
私は今年3月にエニグモに入社いたしました。エニグモへ入社する前は、鉄骨製作会社の情報システム部門で働いており、いわゆる「一人情シス」として働いていました。それ以前はシステムエンジニアとして開発業務に携わっていた経験があります。
なぜこの記事を書くのか
過去のAdvent Calendarでは、入社エントリーやチームビルディングに関する記事はありましたが、具体的な「CO-ITの業務内容」にフォーカスした記事はありませんでした。
そこで今回は、社内外の方に「エニグモのCO-ITって具体的にどんな業務をしているの?」を知っていただくため、主業務の一つであるヘルプデスクについて深掘りしてみたいと思います。
(他のCO-ITメンバーが作成した記事もぜひ目を通してみてください!)
- 過去の入社エントリー記事:元SEがコーポレートエンジニアに転職してみた - エニグモ開発者ブログ
- チームビルディングに関する記事:enigmo(BUYMA運営企業)のコーポレートIT(社内SE・情シス)運営方法と将来像 - エニグモ開発者ブログ
エニグモのヘルプデスク構成要素
まず、問い合わせ対応に使用しているツールを紹介します。
- Slackワークフロー: 問い合わせ受付からナレッジ化までのデータ入力インターフェース。
- Googleスプレッドシート: ログの集約・一時保管・ID管理
- Zapier: ツール間の連携・自動化
- Asana: タスク・進捗管理
ヘルプデスク対応のフロー
実際の問い合わせから完了までの流れは、以下のように自動化されています。 極力、人の手による「転記作業」をなくすように設計しています。
【User】問い合わせ入力
ユーザーがSlackワークフローから問い合わせ内容を入力します。
【System】自動起票・通知
問い合わせ内容が自動的にGoogleスプレッドシートへ転記されます。
同時にCO-ITの「問い合わせ対応チャンネル」に通知が飛びます。
【CO-IT】担当者アサイン
通知に対し、CO-ITメンバーが「担当します」ボタンをクリック。
Asanaのタスクに担当者名が自動入力されます。
【CO-IT】対応・解決
実際の調査・対応を行います。
【System】クロージング・ナレッジ化
対応完了後、Slackワークフローに対応内容を入力。
Asanaが「完了」ステータスに更新され、対応内容が記録されます。
最後に「問い合わせナレッジチャンネル」へ内容が自動投稿されます。
運用における3つのこだわり
入り口の設計:「優しさ」と「セキュリティ」の両立
問い合わせの入り口は、内容の性質に合わせて「オープン」と「プライベート」の2つのワークフローを用意しています。
オープン問い合わせ
用途:PCトラブルや仕様確認など、他のユーザーと共有しても有益な内容。
プライベート問い合わせ
用途:人事関与など、秘匿性の高い内容。
これにより、ユーザーは適切な窓口を選択することで、セキュリティと利便性を両立させています。
出口の設計:「個人の記憶」ではなく「組織の記録」へ
ヘルプデスク業務において最も避けたい事態は、「過去に同様の問い合わせがあったはずなのに、どう解決したか分からない」という状況です。特に、退職したメンバーしか詳細を知らない案件などがブラックボックス化してしまうと、組織としての対応力は大きく低下してしまいます。それを解決するために、以下の2点の取り組みを行なっています。
あらゆる対応をナレッジ化する
突発的な相談や、日々のコミュニケーションの中で偶発的に発生した問い合わせに関しても、漏れなく記録・管理できる仕組みを整えています。「入り口」は柔軟に受け入れつつも、最終的にナレッジとして蓄積することで、情報の散逸を防いでいます。
自動的な情報の共有と蓄積
対応フローの最後に「問い合わせナレッジチャンネルへの自動投稿」を組み込んでいます。これにより、対応した担当者が不在でも、Slack上でキーワード検索をするだけで過去の類似事例や経緯を即座に引き出すことが可能になります。
「誰か一人が知っている」ではなく「組織全員がいつでも引き出せる」状態を作ること。これがエニグモのヘルプデスクです。
改善の設計:対応して終わりではなく「減らす」までが業務
ただ問い合わせを捌くだけでは、業務は改善しません。 私たちは月に一度、チーム内で「問い合わせに関する会議」を実施しています。
ここでは、その月の問い合わせ件数の推移を確認するだけでなく、頻発した問い合わせ内容について深掘りを行います。「なぜその問い合わせが発生したのか」「根本解決のためにどのような対策が必要か」「今後は対応方針をどう変えるべきか」を議論し、再発防止や業務フローの改善につなげています。
今後の展望
次なるステップとして「AI活用」を見据えています。
具体的には、これまでに蓄積されたナレッジデータを学習データとして活用し、生成AIによる「一次回答の自動化」や、担当者への「類似回答のレコメンド」機能の実装などに挑戦していきたいと考えています。 問い合わせ対応のスピードと質をさらに向上させ、ユーザーにとっても解決までの時間を短縮できるような環境を目指します。
おわりに
ヘルプデスク業務は、一般的に「雑用」や「誰でもできる仕事」と捉えられがちかもしれません。 しかし、エニグモではこの業務に非常に力を入れています。なぜなら、私たちは「来た問い合わせをただ捌くこと」がゴールだとは考えていないからです。
問い合わせの内容を分析し、「どのように問い合わせそのものを減らせるか」「ユーザーがストレスなく業務を行える環境を作れるか」を追求し続けること。これこそが、エニグモにおけるヘルプデスク業務のあり方だと考えています。
明日の記事の担当は アプリケーション開発グループ の 小松さんです。お楽しみに。